通信・金融・インフラで進む業界の結合と協業——競争から共創へ

産業・企業

通信業界で異業種連携と競争相手との協力が相次いでいる。既存の枠組みを超えた戦略が、それぞれの企業が新たな成長の道を模索する動きを映し出している。

通信と金融の融合が加速

NTTドコモは7月、金融サービス統括の新しい持ち株会社を設立することを発表した。これまで買収した銀行を傘下に置き、AIを活用した金融サービスの充実を図る計画だ。携帯電話サービスで構築した膨大な顧客基盤と、金融機能を組み合わせることで、既存顧客の囲い込みと新たな収益源の確保を同時に実現しようとしている。通信業界のデジタル化に伴う業界再編の流れの中で、金融機関への参入は自然な選択肢として機能している。

競争相手と手を組むミリ波戦略

KDDIとNTTドコモという競争関係にある二大通信キャリアが、5G高速通信規格のミリ波に対応した「共用中継器」を共同開発した。ミリ波は高速通信が可能である一方、これまで実用化が進まなかった。両社が協力することで、インフラ構築に必要な膨大なコスト負担を分担し、新技術の普及スピードを加速させる狙いがある。競争領域と協力領域を柔軟に分ける経営判断が、業界全体の成長につながる事例といえる。


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