EU産業政策と通商摩擦の拡大
EU産業促進法案をめぐり、中国側との対立が深刻化している。中国企業は、EU側の規制が世界貿易機関(WTO)などの国際ルールに違反する可能性があると主張。これに対しEU中国商会は、現地調達義務と出資比率制限が経営上の障害になると欧州委員会に緩和を要望している。電気自動車・電池メーカーなどの中国系企業にとって、域内産業保護を掲げるEU政策は事業拡大の大きな制約となっており、今後の通商紛争に発展する可能性も高まっている。
インド太平洋地域での日本の戦略的関与
こうした保護主義的な動きと並行して、地政学的な戦略再編も進行中だ。日本が提唱する「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」構想は、中国を念頭に置いた地域戦略として機能しており、その内容も時間とともに進化している。単なる外交構想に留まらず、インド太平洋地域における日本の実質的な関与を示すもので、「両刃の剣」として機能しつつあるとも指摘されている。
結び
今週の国際情勢は、先進国による産業保護とアジア太平洋での地政学的な競争が同時進行する様相を呈している。経済と安全保障が深く結び付く中、各国・地域の戦略的な選択が世界秩序の再編を加速させている。
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